小田実は1932年大阪で生まれる。1951年19歳で、小説『明後日の手記』で作家デビュー。1961年、旅行記『何でも見てやろう』がベストセラーになる。その後『HIROSHIMA』『アボジを踏む』『ひとりでもやる,ひとりでもやめる』『中流の復興』など、多数の作品を発表した。一方、1965年「べ平連」(ベトナムに平和を!市民連合)の代表になり、ベトナム反戦運動の先頭に立ち、また1995年の阪神淡路大震災では、自ら「被災者」=「棄民」の一人として、被災者の公的支援の実現に取り組んだ。「九条の会」呼びかけ人の一人。
「小さな人間」一人ひとりの力の強さとその結集を信じ、世界的視野で小説と評論の作家活動と平和運動を最期まで続けた。2007年7月30日永眠。享年75。
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