画像はオンデマンド(本)版の表紙です
焼跡には瓦礫の堆積で出来た30センチの高さが残る。大阪大空襲による死者の亡骸と魂がコヤシとなって残る廃墟は、戦争の跡地。悲惨も何もかも飲み込んだ焦土の上に生きのびるため、前代未聞の「闇市コミューン」をつくろうと奔走する戦災孤児マルコ・ポーロとクレオパトラ、その仲間たち。愛すべき彼らは恐るべき子供たちなのか、それとも歴史の証言者なのか。甘苦くも、端正な力強さで奏で上げる交響曲は、あの戦争と難死の意味を問いつづけて鳴りやまない。知りたかった、大阪物語。
オンデマンド(本)版
小田実全集 小説
『大阪シンフォニー』
2013年1月刊行
4,200円(税別)
オンデマンド版の販売は2018年4月末日をもちまして終了しました。