画像はオンデマンド(本)版の表紙です
ソクラテスを裁いた古代アテナイの市民。無罪から一転して死刑判決へと心変りした80人の陪審員たちがこの小説の主人公。民主制度のもとでソクラテスの考えを押し進めると全体主義を孕む危険性があった。彼を裁いた人間の中には、誇り高い抵抗運動の闘士アニュトスがいた。が、彼は陪審員を買収した第一号だ。社会は、善と悪と堕落が切れ目なく結びついている人間で充満していて、その人間はある瞬間にどれが善で悪かを決めなければならない。現代社会の混迷を撃つ、古い未来の長編。
オンデマンド(本)版
小田実全集 小説
『大地と星輝く天の子』
(上、下)
2010年8月刊行
各3,500円(税別)
オンデマンド版の販売は2018年4月末日をもちまして終了しました。