画像はオンデマンド(本)版の表紙です
「玉砕」という言葉が長年気にかかっていた著者は、中、南部太平洋の島々へ行った。そこは太平洋戦争中、日米の熾烈な戦いの場。日本側は軍人、軍属を含め多くが玉砕、自決、餓死の「共死」をとげた。島々はかつて西欧、日本に植民地にされた歴史をもち、未来はアメリカの自治州になるという。帝国主義の軍事的利害に翻弄される住民の姿は、今日の沖縄と重なる「どんづまり」の世界。「共死」の重い意味を抱きしめ、未来を拓く人びとのつながりを考察した、異者との「共生」への哲学書。
オンデマンド(本)版
小田実全集 評論
『「共生」への原理』
2011年5月刊行
3,500円(税別)
オンデマンド版の販売は2018年4月末日をもちまして終了しました。