画像はオンデマンド(本)版の表紙です
本書にある「難死の思想」は、戦争を体験していない人にも、戦争の本質を想像力によって思想的に体験させてくれる戦後文学論だ。作者は、「散華」に対して「難死」、「特攻機の出発」に対して「特攻機のゆくえ」といった、戦争の出来事がもつ時間と空間の流れのゆくえに想像力をもつことで、人間や世界のしくみ、戦争の本質を見抜こうとした。極限における戦争の死を、観念や情緒に流れることなく、徹底した事実に基づき書いた本書の名評論の数々は、時代を越えて読み継がれている。
オンデマンド(本)版
小田実全集 評論
『戦後を拓く思想』
2010年7月刊行
4,900円(税別)
オンデマンド版の販売は2018年4月末日をもちまして終了しました。